【プロローグ】
【プロローグ】
20歳の時に、渋谷の郵便局で、振込の列に並んでいる時に、あるパンフレットを見た。
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「150万円あればカンボジアに小学校が建ちます。」
ドキドキした。
それから、仲間をつのり、なんとか150万円を集め、2005年にカンボジアに小学校が建った。
その後、社会人になり、1年に一回はカンボジアの小学校へ通い、継続支援を続けた。
2014年にカンボジアを訪れると、生後一ヶ月で赤ちゃんを亡くしたお母さんがいた。
お母さんは、赤ちゃんのお墓の前で、泣いていた。
小学校を建てても変わらない現実があった。
社会人になり、学生の頃の様な無鉄砲さも無くなり
自分より、すごい人は世の中に、たくさんいる事を知った。
そんな人達と比べると、自分には特別な才能がない事も知った。
行動を起こす前に、デメリットが予想できる様になった。
予想できると、怖くなり、行動する気持ちはなくなっていった。
理想と現実は違った。
社会人になり、大切そうなものが、たくさん増えた。
ちょうど、29歳の時だった。