葉田甲太 ブログ。

医師 NPOあおぞら代表 5万人の命を守るタンザニア病院建設まで。

素人から出版しようとして、うまくいかなくて、自費出版して、5000部売れて、映画化になった話。part6

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僕たちは世界を変えることができない。」が公開されてからは、もう訳が分からなさ過ぎて、あんまり覚えていない。

 

 

 

突然の人生の変化に驚くほかなかった。

 

 

 

メンズノンノに向井さんとでたり、雑誌の写真の撮影も色々あった。

 

 

 

向井さんは雑誌の撮影の時、シャッターの度にポーズを変えていく。僕はそんな事できる訳なく、直立不動、一心不乱にカメラを見つめる証明写真ポーズを決めていた。

 

 


 

向井さんは、撮影でかたまる僕を見て、「顔かたいでしょ」といって、時々僕の緊張をほどいてくれていた。

 

 

 

松坂桃李さんも、向井さんも、皆何通りもポーズを変えながら写真撮られている。

 

 

 

これはまずいと、当時付き合っていた彼女に、左右の口角をあげて微笑をうかべるテクニックを披露したが、「気持ち悪い、不自然」と散々に言われて 

 

もうどうしようもないと、覚悟を決めて、証明写真ポーズを決めながら、その場その場でたくさんの人にお世話になりながら、撮影させて頂いた。

 

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(前にだした、この写真も僕はこのポーズだけで、向井さんは何十通りとポーズを変えられています。)

 

 

 

 

王様のブランチに2回自分も出演したり、向井さんがいいともにでたり、ネプリーグにであたり、テレビのCMも流れたり、なんだかすごかった。

 

 

 

 

 

 

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ある時、向井さんと映画のPRで北海道に行く事になった。

 

 

 

 

 

それが羽田ー北海道で、人生初のファーストクラスだった。

 

 

 

いいのかなと思っていると、プロデューサーの佐藤さんから

 

 

「いや、葉田くんはエコノミーでいいしょ。」

 

 

となんだか、イジられて、その感じが、その関係性が僕はすごく心地よかった。

 

 

 

 

 

僕は未だに芸能関係の事はよく分からないけれど、その時

 

 

 

 

とにかくファンの方々がすごかった。

 

 

 

日帰りの北海道だったんだけど、行くところ行くところにファンの方々がいらっしゃた。

 

 

 

向井さんも全員には対応できないので、ファンの方々も全員向井さんと握手できない。

 

 

 

差し出した手をそのまま戻す訳にもいかないので、コバンザメの様に、向井さんの横で歩いているよく分からないやつ(僕)に、とりあえず、なんとなく、手がのびる。

 

 

 

 

向井さんのファンの方々も、この人は誰なんだろう?ときっと思いながら

 

 

僕は、向井さんの横で、向井さんのファンと握手をした。

 

 

 

一般人がファンの方々と各地で、握手をするという奇妙な光景が繰り広げられていった。

 

 

 

ファンの方々、あの時はすみません・・・

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不思議なもので、僕も緊張していたのか、色々話をさせてもらったはずなのに向井さんと何を話したのかあんまり覚えていない。

 

 

北海道で分刻みのPRが終わり、札幌のお寿司屋さんで、つかの間の夕食で、ウェイトレスの方が、緊張していたのか、あたたかいお茶を向井さんのカバンに全部こぼしたのは良く覚えている。

 

 

 

 

 

 

 

向井さんは、決して「お腹がすいている子供がいれば、食事をとにかく無償であげ続ければいい。」みたいな考え方ではない。

 

 

 

 

 

とても頭の良い人で、カンボジアや国際協力の話をする時、僕なりに言葉を大分選んでから、会話させてもらっていた。

 

カンボジアの全般的な話をする時、向井さんの方が詳しいぐらいだった。

 

 

 

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映画公開、PR、メディア出演、とんでもなく非日常な日々が過ぎていった。

 

 

あの時の日々で、僕は一つだけ後悔している事がある。

 

 

 

 

僕は、これからどんな事をしたいか、全然向井さんに言う事ができなかった。

 

 

 

病院で働き、映画化の事もあって、毎日毎日を生きるのに、精一杯で、これからも小学校継続支援を続ける事ぐらいしか言えなかった。

 

 

 

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あれから時間がたったけれど、もう一度、向井さんに会ったら、あの時言えなかった事を言いたい。

 

 

こんな問題があって、こんな人と出会って、僕はこんな事をやっていきたいんですと。

 

 


そして、少ないかもしれないけれど、それで笑ってくれた人がいて、僕も今は笑っていて、これからそんな事を、続けていきたいんですと。



 

 

 いつか、会った時、そんな事を伝えられたら、すごく素敵な事だと思う。

 

 

 

上手く伝えられる自信は、今でも、あんまりないけどさ。

 

 

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(ネックレスは現地の方々からのプレゼント(マサイ族の英雄??)です))

 

 

 

 

 

 

 

まとめ:ファーストクラスはやばかった。

 

    有名になるから、幸せになるのではなく

    人が笑ってくれるから、幸せな気持ちになった。

 

 

 

 

 

 

 

「僕たちはヒーローになれなかった。」

 

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向井理さん推薦!


~献身(ボランティア)とは何か
愚直に自分と向き合う医師の現在進行形の物語~

 

 

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映画化以降の8年間の苦悩、悔しさ、涙、仲間の大切さ、出会い、自分の幸せ、収入やキャリア、夢や目標の叶え方、なぜ僕たちは働いているのか?色々なものを詰め込みました。

 

 
僕たちはヒーローになれなかった。

けれど

みんなと一緒になら、目の前の命を救うことができる。



NPO法人あおぞらを通じて、印税をタンザニア新病院プロジェクト、ラオスの新生児蘇生法講習会、カンボジアのサンブール保健センター継続支援、グラフィス小学校栄養指導、検診活動等に使わせていただきます。

 

 

 

 

医師  NPO法人あおぞら 理事長
葉田甲太

 

 

 

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