葉田甲太 ブログ。

医師 NPOあおぞら代表 5万人の命を守るタンザニア病院建設まで。

カンボジア病院建設 その後。 2018年10月18日

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医学は科学だから、論理的に数字で示さなきゃいけない側面がある。

 

 

お腹が痛い患者さんがいたら、可愛そうだなぁ楽にしてあげたいなと思う気持ちと、胆嚢炎だろうか腸閉塞だろうかと、冷静な科学的な気持ちと、片方ではなく両輪がきっと大切だ。

 

 

「色々言っているけど、結局実際に、赤ちゃんは救えているのか?」

 

 

「自分がやった事は、意味があったのだろうか?」そんな根本的な疑念は建設後も自分の頭から消える事はなかった。

 

 

2018年10月18日、開院式から概ね半年後に、建設したサンブール保健センターを再訪した。

 

 


病院の新設、水衛生設備の整備を通して、 2017年と2018年2~7月の半年の期間で比較すると、外来患者数は3903人から5209人と1306人増加し、分娩数は22人から40人と約2倍に増加し、ワクチンの摂取者数も約1.3倍と増加した。

 

 


以前、赤ちゃんを亡くして泣かれていたお母さんも、新しい病院で無事に次の赤ちゃんを出産する事ができ、新生児仮死で産まれた赤ちゃんは講義で教えた新生児蘇生法により、救われた命もあった。

 

 

 

 



そして、これからも医療技術支援、病院の水衛生設備の改善など、裏方から現地で、持続的に、現地の方の手で、赤ちゃんの命が救われる様なお手伝いを、みんなで継続していきたいと思っている。

 

 

 

そしてGRAPHIS小学校の小学校検診、2歳以下のちゃんを持つお母さんへの栄養指導も助産師さんと続けている。

 

 

 

もし「葉田おまえのやっている事なんて、全く意味ないよ。」と言われたら、今なら言える気がする。

 

 

 

 

 

 

多くはないけれど、少なくとも一人以上の赤ちゃんをみんなの力で救えたのは事実だから。一人の命が救われて、全く意味のなかった事なんてはきっと、絶対ないだろうから。

 

 

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(2018年に新しい保健センターで 無事に双子の赤ちゃんが生まれました)

 

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 (赤ちゃんを亡くしたご両親は新しい命を、新しい保健センターで安全で出産する事ができました。)

 

 

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NPO法人あおぞら

npoaozora.org

 

 

「僕たちはヒーローになれなかった。」

 

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向井理さん推薦!


献身(ボランティア)とは何か
愚直に自分と向き合う医師の現在進行形の物語

 

 


 
向井理主演『僕たちは世界を変えることができない。』から8年後
映画化後、有名人の様にチヤホヤされて一方で
建設したカンボジアを再訪すると、生後22日目の赤ちゃんを亡くして泣いてるお母さんがいた。
 
自分の無力さ、偽善、キャリアや、収入、なぜ僕たちは働いているのか?
本当の幸せ、自分らしい人生と向き合いながら
カンボジアに病院を建設し、世界の果てに医療を届ける活動を広げるまで。

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自分の力は微力でも、力を合わせれば、自分たちだけの力だけじゃなく影響を受けて頂いた方まで含めれば、世界は少しずつ良くなっていくんじゃないか。


そんな願いや、夢を込めて、この本を出版しました。

 


印税は、NPO法人 あおぞら を通してタンザニア新病院プロジェクト、カンボジアのサンブール保健センター継続支援、グラフィス小学校栄養指導、検診活動、ラオスの新生児蘇生法講習会に使用させて頂きます。


誠に恐縮ですが、ご購入頂けると大変幸いです。

お忙しい中読んで頂きありがとうございました。

どうぞ、よろしくお願い申し上げます。


医師  NPO法人あおぞら 理事長
葉田甲太

 

「僕たちはヒーローになれなかった。」

 

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