大人になった僕たちは。カンボジア病院建設編、終了。
当たり前だけれど、ここに書いた事は一字一句僕が書いた。でも、その内容のほとんどは、日本やカンボジアで、NPO活動を通して出会った方、指導してくださった先生、診させて頂いた患者さん、関わって頂いたすべての方が、僕に教えてくれたものだ
まだまだ自分自身も成長していかなくちゃいけない。今でも日夜頑張っている医療者の方を考えると、とても大それた事を書いたかもしれない。
有名になりたい気持ちになんて、本当はない。臨床医として有名になる事にほとんどメリットはない。でも、誰かに何かを伝える、ファンドレイズの観点から、ある程度こうやって本を書いたり、ピエロかもしれないけれど、世にでる事も必要な部分もあるのかもしれない。
NICU、僻地医療など、医療者の先輩方のある意味ワーキングバランスを無視した働き方で、命や健康を守ってこられた方がいた。
やっぱり僕は、その人たちに、頭が上がらない。珍しい事をやっているが故に、時々すごいといわれるけれど、そんな先輩方の事を考えると、僕はまだまだ足元にも及ばない。
個人的な思いを言わせてもらうと、正直なところ、ガッカリされるかもしれないけれど、本当は自分は国際協力をしているという感覚も、世界を良くしようとか、そんな崇高な心はない。
ただ目の前に困っている人がいて、出会って泣いている人がいて、その人の力になれたら、何か嬉しいなと思って、涙を止めたいと思って、日本やカンボジアで、働いている。
普段、僕は10ヶ月ほど日本の僻地などで働かせてもらい、2ヶ月ほどNPO活動をやらせてもらっている。
僕の今の日常を円グラフにすれば、臨床医、NPO活動、家族との時間の3つしかほぼ項目がでてこない。皆が羨むキャリアではないかもしれない。それでも僕は、僕でとても満足している。
綺麗事かもしれないけれど、やっぱり人が笑顔になった瞬間が、僕は好きだ。
そんな瞬間をつくれる様に、まだまだ努力が必要だけれど、頑張ってみたいと思う
そんな思いを教えて頂いたすべての方に、感謝します。
僕の事を嫌いな人がいたしても、その方にも感謝します。こうやって何かのきっかけで、知ってもらえただけでも、意味がある様な気がするから。
大人になった。おじさんになった。お腹もでてきた。あつい事も言わなくなった。難しい事もたくさん覚えた。
それでも、僕は、僕たちはやっぱり、誰かの笑顔がみたかった。
そして、それ以上に嬉しい事など、ありそうな気がしたけど、やっぱりあんまりなかった。
読んでいただき、どうもありがとうございました。普段の僕は、ここに書いた様な事はなんだか恥ずかしくて、こんな事言わない。どこかで出会ったら、その時はどうぞよろしくお願いします。
元気にしてますか?未だに僕はあの日と変わらずに、こんな事をやっています。無責任だけれど、あなたの人生が、幸せであります様に。
どうも、ありがとう。
そして、今日、「僕たちはヒーローになれなかった」の出版記念イベントが東京である。
満員御礼です。ありがとうございます。
そして、お亡くなりになられた中村哲先生に、大変恐縮ながらコメントをださせて頂きました。
辛い事がある、未来が明るいかなんて誰にも分からない。
惨めで哀れなこれからが待っているかもしれない。
それでも、これから素晴らしい未来が待っていると信じたい。
信じるかどうかだけは、自分で決められる事だから。
★NPO法人あおぞら
向井理さん推薦!
献身(ボランティア)とは何か
愚直に自分と向き合う医師の現在進行形の物語
向井理主演『僕たちは世界を変えることができない。』から8年後
映画化後、有名人の様にチヤホヤされて一方で
建設したカンボジアを再訪すると、生後22日目の赤ちゃんを亡くして泣いてるお母さんがいた。
自分の無力さ、偽善、キャリアや、収入、なぜ僕たちは働いているのか?
本当の幸せ、自分らしい人生と向き合いながら
カンボジアに病院を建設し、世界の果てに医療を届ける活動を広げるまで。
自分の力は微力でも、力を合わせれば、自分たちだけの力だけじゃなく影響を受けて頂いた方まで含めれば、世界は少しずつ良くなっていくんじゃないか。
そんな願いや、夢を込めて、この本を出版しました。
印税は、NPO法人 あおぞら を通してタンザニア新病院プロジェクト、カンボジアのサンブール保健センター継続支援、グラフィス小学校栄養指導、検診活動、ラオスの新生児蘇生法講習会に使用させて頂きます。
誠に恐縮ですが、ご購入頂けると大変幸いです。
お忙しい中読んで頂きありがとうございました。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。